PCでクリップを切る話は、結局ひとつの問いに行き着く。どのキャプチャツールがすでにこのマシンに入っているか。NVIDIAもAMDも、直前を録りためておくバッファをドライバーに同梱している。Windowsには最初から一つ入っているし、OBSはどんな環境でもそれを無料でやる。このページに書いてあるのは、それぞれのホットキーと保存先フォルダ、そしてどのガイドも飛ばす部分、つまりその一瞬の周りに録れてしまった3時間をどうするかだ。
一つめの仕事は キャプチャだ。ツールが裏で常駐して直近の数分をバッファに抱えつづけ、キーを押すとそれをファイルに書き出す。PCでクリップを切るにはどうするか、と訊かれたときに思い浮かぶのはこれで、しかも自分でインストールした覚えのないソフトがすでに解決している。二つめの仕事は、その場でクリップを切らなかった録画の中から、あとになって場面を 見つけること だ。別のツールが要る別の問題で、06で扱う。
以下のキャプチャツールは、どれも同じ三つのことをする。バッファの長さが要る、保存用のホットキーが要る、そしてどこかのフォルダに書き出す。自分のツールでこの三つさえ押さえれば、そのツールでのクリップの切り方はわかったことになる。初期値は各社が公開しているとおりに載せている。ホットキーは変更できるし、各社がバージョン間で移すこともあるので、手元と違っていたらオーバーレイで確かめてほしい。
| ツール | 必要なもの | 有効にする場所 | 保存キーの初期値 | 遡れる最大 | ファイルの行き先 |
|---|---|---|---|---|---|
| NVIDIAアプリ、Instant Replay | NVIDIAのGPU | Alt+Zのオーバーレイ | Alt+F10 | 20分 | ビデオ、ゲーム名のフォルダ |
| AMD Adrenalin、Instant Replay | AMDのGPU | Alt+Rのオーバーレイ | Ctrl+Shift+S | Recordタブで設定 | ビデオ、AMDのフォルダ |
| Xbox Game Bar | Windows 10または11 | Win+G、バックグラウンド記録をオン | Win+Alt+G | 10分 | ビデオ、キャプチャ |
| OBS Studio、Replay Buffer | GPUもOSも問わない | 設定、出力、Replay Buffer | 自分で割り当て | RAMの上限しだい | 指定した録画パス |
初期値は各社が公開しているとおり。四つのホットキーはいずれもツールの設定で変更でき、各社がバージョン間で移すこともある。約束としてではなく、どこを見ればいいかの手がかりとして使ってほしい。
上のツールはどれも、気づいた瞬間を保存する。気づかなかった瞬間については、どれも助けてくれない。プレイに集中しているあいだに起きた一手、キーを押し忘れたリアクション、まるごと録ったきり一度も見返していないセッション。その映像はドライブの中にあるのに、バッファ系のツールはそれについて何の意見も持っていない。
それをやるのが CutBench で、やるのはそれだけだ。録画をまるごと渡せばいい。通しのセッションでも、ダウンロードしたVODでもいい。ファイルを端から端まで通して見て、候補になる場面を互いに比べて順位をつけ、字幕を焼き込んだ縦型クリップを短いリストにして返す。投稿する価値のあるものを承認し、残りは却下する。自分では何も録画しないので、上で整えたキャプチャ環境は何ひとつ変わらない。あのツールたちが止まるところから始まる。
動くのは自分のPCの中だけだ。アップロードは一切なく、分単位の利用枠もなく、月額ではなく一度きりの買い切り。正直なコストも書いておく。Windows 10または11、サポート対象の経路にはVRAM 6 GBのNVIDIA GPU。3時間のセッションはRTX 3060クラスのカードでおよそ2〜5時間かかるので、大半の人はプレイを終えるときに走らせて、朝にリストを読む。AMDのカードではサポート対象の構成から外れてプロセッサ側で動き、何倍も時間がかかる。それについては、ここで伏せずに AMDのページ にきちんと書いてある。 SteamでCutBenchを入手 。$34.99の買い切りだ。昨夜のセッションを渡して、何が上に来るか確かめてほしい。
素材がローカル録画ではなく配信なら、ダウンロードから仕上がったクリップまでの流れは 3時間の配信をクリップにする方法にまとめてある。Twitchに限ったツールの話は Twitchのクリップメーカー のページにある。セッションがすでにYouTubeの動画として上がっていて、そこからクリップを作りたいなら、アップロードではなく手元の録画から始めるのがいい。 YouTube動画をクリップにする方法 が三つのケースを扱っている。
すでに入っているキャプチャツールで、直前を録りためるバッファをオンにし、何秒前まで遡るかを決めて、瞬間が過ぎたあとに保存ホットキーを押す。NVIDIAのカードならNVIDIAアプリのInstant ReplayとAlt+F10。AMDならAdrenalinのInstant ReplayとCtrl+Shift+S。Windowsならどのマシンでも、バックグラウンド記録をオンにしておけばXbox Game BarがWin+Alt+Gで直前を保存する。OBSも、どのGPUでもReplay Bufferで同じことをする。
Xbox Game Barを使えばいい。Windows 10と11に最初から入っている。設定を開いてゲーム、続いてキャプチャへ進み、バックグラウンド記録をオンにして長さを決めたら、プレイ中にWin+Alt+Gを押す。ファイルはビデオフォルダのキャプチャに入る。
NVIDIAアプリのオーバーレイをAlt+Zで開き、Instant Replayをオンにして長さを決める。最大20分まで伸ばせる。Alt+F10でバッファが、ビデオの下のゲーム名の付いたフォルダに保存される。セッション全体が欲しいときはAlt+F9で手動録画を始める。
Windows 10と同じ三つのやり方だ。Win+Alt+GのXbox Game Bar、GPUメーカーのInstant Replay、OBSのReplay Buffer。Windows 11でGame Barのホットキーは変わっていない。キャプチャの設定が、設定、ゲーム、キャプチャへ移っただけだ。
使っているツールでバッファの長さを5分にする。NVIDIAアプリとAMD Adrenalinはそのまま5分を選べ、Xbox Game Barは10分まで、OBSはメモリ上限が許すかぎり伸ばせる。以後は保存のたびに5分のファイルができるので、長い夜のあとはフォルダが重くなる。
少しは落ちるし、どれくらいかはツールしだいだ。NVIDIAとAMDのドライバー付属バッファは専用ブロックでエンコードするので負担は小さい。Game BarとOBSは設定によってはもっとかかる。落ち込みが実際どこから来るのか、そして何が原因ではないのかは、FPSを落とさずにクリップするページにまとめてある。
それはキャプチャとは別の仕事で、バッファ系のツールはやってくれない。CutBenchは録画をまるごと受け取って場面に順位をつけ、字幕入りの縦型クリップにして返すので、あとは承認するだけだ。動くのは自分のPCの中で、Steamで$34.99の買い切り。
いま使っているキャプチャツールはそのままでいい。誰も見返さないセッションでドライブが埋まってきたら、一本をCutBenchに渡して、何が出てくるか見てみてほしい。